2020年12月2日水曜日

point of care echo ~RUSH~ ショックにエコー?

 Ultrasound Clin 7 (2012) 255–278

この記事で学べる事
・RUSH examとは何か
・PUMP、TANK、PIPEを意識してエコーをあてる
・それぞれでの当て方やチェックポイント





ショックの評価にRASHを使ってみよう。
ポイントは3点セット
PUMP(心臓)、TANK(血管内容量・体腔)、PIPE(大血管)


STEP1 PUMP



心臓の評価をセクタのプローブで
ポイントは心嚢液の貯留収縮の程度右室負荷所見の有無
これらから心タンポナーデ、心原性ショック、PEなどらしさを確認


STEP2


TANKの評価をコンベックスで
ポイントは
外傷でやるときのFASTと一緒
体腔液貯留(出血)の有無とボリュームを見よう
それらから血管内hypoなショック、hyperなショック、出血を鑑別しよう


TANKはFASTに加えてリニアのプローブで
肺エコー
気胸の有無をチェック


STEP3 PIPE
PIPEはコンベックスのプローブで
大動脈瘤がないかを確認しよう


PIPEの最後はリニアのプローブで
DVTをチェック
PEの可能性を検討するのに大事な所見

各ショックとRUSHの所見まとめ
これらの所見を組み合わせてどのショックらしいかを判断します
慣れてくると結構わかりますよ。



どれくらい有用なの?
陽性尤度比も陰性尤度比も結構高いんですよね
まあエコーは術者の技量によるところは大きいのは注意です。


あとがき
RUSHプロトコールは渓仁会時代の大先輩が
最初に教えてくれて以降自分でもやってみてます

今回は現勤務先の病院で研修医の先生に教えてあげたら
見事にスライドにまとめてくれて発表してくれました

実臨床でも結構役に立つ印象が強いので、みなさんもぜひマスターしてくださいね




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